asppe_dr’s blog

私のアスペ的体験を開き直るための記録です。-yahoo blog閉鎖に伴い移転しました-

目を見て話すということ

「人と話す時は目を見て喋りなさい」
「しっかりと目を見て話してくれる人が好き」

 よく耳にする言葉ですが、私は子供の頃から聞いた覚えがありませんでした。
 初めて、聞いたのは中学生の時。高校入試の面接試験に向けて、学校の教師から「面接官の目を見て喋るように」と言われました。目を見にくかったら、ネクタイの結び目を見ろとも。

 意識すれば、目を見て話せない訳ではありません。だけどふと話しかけられたり、ちょっとした会話では、目どころか顔も見ていないことが多いということに最近気付きました。目を見て喋るというのは、そうしようと努力している時だけです。
 気が付いてからなるべく人と話す時は目を見るようにしてるのですが、長い話を聞いているといつの間にか目線は口元辺りまで落ちて行ってしまいます。自分が話す時より、相手の話を聞いている時の方が難しいです。やはり、目を見続けているのは怖いですね。

 とは言っても、人と話すのが嫌いなわけではないんです。むしろ、話したくて仕方ないけど怖いから、そこで困ってしまうんですよね。だから、人の目を見るのが辛い私が、接客業のアルバイトをしたり、人の相談に乗るような仕事に就いたりするのは別に不思議なことではないんです。仕事を決める時も向いてないというのは自覚してましたけど、同時にそんな仕事に対する憧れのようなものも人一倍強く持っていましたから。

 今は、仕事ではどうにか、目線を逸らさず話を聴けます。しかも何の苦痛も感じずに。けど、1日の外来が終わった瞬間に、尋常でない疲れが出て気を失うように眠ってしまいます。やっぱり気付かないうちに無理をしているってことでしょうか。まあ、納得の上で、しかも他に支障をきたさない程度の無理なら悪いものでもないでしょう。

 いつか、プライベートでも、

「しっかりと目を見て話してくれるあなたが好き」

 なんて言われてみたいものです(笑)

(2007/3/4)