共感について
--- アスペルガーの人は他人の情緒の理解や共感の能力が遅れているらしい ---
子供の頃から他人の気持ちというのか場の空気が読めなかった。何か言って場がしらけてしまうとまるで自分の全てが否定されたかのように感じたから、次第に人の輪に入るのが怖くなってきて自分から人を避けるようになった。けど、孤独を愛するとか人間嫌いというわけではなく独りになりたくなくて誰かに必要とされたかったんだな。多分、人一倍に。
孤独癖は高校を卒業するまで続いて、いつも一人でいると人寂しいけど心穏やかでいられた。けどそんな自分を客観的に眺めて何か間違ったというか不十分というか、自分がどこか劣っているような感覚は心に蓄積していった。
その後いろいろな体験がありかなり人付き合いができるようになったけど、最近気付いたことがある。
今は仕事柄、病気の人の話を聴いて共感する立場にある。自分で言うのもなんだがかなり深いところで相手の気持ちが理解できるし、共感もできると思っている。だから同僚に「おまえはアスペルガーだ」と言われてもそんなわけないと思っていたんだけど、よくよく考えると共感できるのは病気の人の気持ちばっかりで、他のプライベートの人付き合いではかなり無残な状態だったのかも。
とはいえ自分としてはあまり困ることもないので専門家に診断を受ける機会はないだろうし、安易に自分を病名で呼んで、もっと困っている同じ病気の人を傷つけることも不本意だ。だから私がせいぜい言えるのは、「アスペルガー的」という程度。そしてもう無理をして自分を変えようとせずに、アスペ的な生き方でもいいかなと思うということ。周りの人、かなり付き合いづらいヤツみたいですがゆっくりしか変われないので、当分の間そんなヤツだと思って付き合ってください。