怒りに食あたり
オレは人の怒りにさらされると、かなりダメージを受けるみたい。小学校高学年の担任に叩かれた時に気づいたんだと思うが、人に怒られると、怒られたことによりも怒らせたことに傷ついてしまう子供だった。そしてそれは今でも続いている。
多分幼い頃から、自分の感じ方が特殊で人に受け入れられないというのをどこかで分かっていたんだろう。だから人より自分が正しいと思うことができなかったんだと思う。それで自分が怒られると、その責任の所在が相手ではなく自分にあるというのが疑いもない前提になっていて、怒られたではなく怒らせたになっていたんだろうね。
そんなことに気付かなければ、ただの気弱な人間でいられたんだろうけど、幸か不幸か気付いてしまったばかりに相手に対する腹立ちと自己嫌悪と臆病にまみれてしまって、余計に辛くなってしまう。
それは今でも変わらず、身近で大切な人にほど、怒りを投げかけられたら思考が固まってしまい反論も謝罪もできずに黙り込んでしまう。たとえその態度が余計に相手を怒らせることになると分かっていてもね。数日経ってやっと気持ちを表す言葉が見つかっても、もうその頃には相手には過去の出来事になってしまっているから今さら話すこともできない。
オレにしてみたらなんでそんな簡単に? と思うけど、ほとんどの人にとってみたら何年も引きずるオレこそが面倒くさい奴なんだろうな。